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薬学共用試験(CBT・OSCE)について

【参考:薬剤師国家試験について】


【参考:薬剤師国家試験出題基準(第106回以降適用)】

薬学共用試験について

薬学共用試験とは

6年制薬学教育では薬剤師としての実践能力の習得、医療人としての倫理観や使命感の醸成を目指して、経験豊富な薬剤師の指導・監督の下で、5年次以降に病院・薬局などの医療現場での実務実習が実施されます。
そこで、薬剤師資格を持たない薬学生が実務実習を行うにあたり、学生さんの知識・技能・態度が一定のレベルに到達していることを保証する(実習生の質的保証をする)ために、薬学共用試験があります。

薬学共用試験は、大学間の格差を無くし、実習生のレベルを一定水準以上に保つために、全国の薬系大学で統一された試験です。
薬学共用試験は、主に「知識および問題解決能力を評価する客観試験」(Computer-Based Testing:CBT)「技能・態度を評価する客観的臨床能力試験」 (Objective Structured Clinical Examination : OSCE)に分けられます。

薬学共用試験の実施目的

医療現場で行われる実務実習は、薬学生が実際の調剤を行い、直接患者さんに接する参加型実習です。薬学生は、実務実習において、薬剤師の指導・監督の下に、卒業前に薬剤師としての実践能力を十分に修得しておくことが求められます。
しかし、実務実習において、資格を持たない薬学生が薬剤師と同じ行為をすることは、薬剤師法第19条の「薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはならない」という規定に反します。このため、薬学生が実務実習を行うために「薬学共用試験で一定水準以上の成績を修めていること」が必須になります。

薬学共用試験の実施時期

薬学共用試験は、薬学生が実務実習を行う前年度の、原則として12月1日~1月31日のうち、各大学が設定した日程で実施されます。

 

1.CBT(Computer-Based Testing)について

CBT概要

CBTは、薬学生が実務実習を行うために必要な知識、態度が、一定の基準に達しているかをコンピューターを使って客観的に評価します。
各受験生は、コンピューター画面に提示された問題に解答します。

CBTの出題形式と出題問題

CBTに出題される問題は、受験生ごとに異なったものがランダムに出題されます。
ただし、CBT体験受験や過去の試験の結果から各問題の期待正答率が得られており、各受験生に出題される合計310題の問題群は、この期待正答率の和が等しくなるように組み合わせて作成されるため、各受験生が受験するCBTの難易度は変わらない仕組みになっています。

CBTの問題は、五者択一問題(5つの選択肢から正しいもの(まれに誤っているもの)を選ぶ形式)で、合計 310 問出題されます。
CBTの問題は、各分野で取り扱われる重要なキーワード、項目についての基本的知識を問うレベルです。
1題の解答時間が1分以内となるよう、選択肢は形式の揃った、あまり長くないものにするように作られています。

参考)過去にCBT本試験およびCBT体験受験、あるいはトライアルで出題したCBT問題の一部を例示として薬学共用試験センターが公開しています。
CBT一部公開問題はこちら

試験はゾーン1~3の3つのゾーンに分けて実施されます。
CBTの各ゾーンの出題内容は、「薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)」に準拠した項目で分類された以下に示すものです。
合計310問が各学生に出題され、試験時間は各ゾーン2時間です。

ゾーン1 ゾーン2 ゾーン3
物理系薬学
C1:物質の物理的性質
C2:化学物質の分析
30題 医療薬学[薬理・薬物治療系]
E1:薬の作用と体の変化
E2:薬理・病態・薬物治療
60題 基本事項
A:基本事項
10題
化学系薬学
C3:化学物質の性質と反応
C4:生体分子・医学品の化学による理解
C5:自然が生み出す薬物
35題 医療薬学[情報系]
E3:薬物治療に役立つ情報
15題 薬学と社会
B:薬学と社会
20題
生物系薬学
C6:生命現象の基礎
C7:人体の成り立ちと生体機能の調節
C8:生体防御と微生物
35題 医療薬学[薬剤系]
E4:薬の生体内運命
E5:製剤化のサイエンス
35題 衛生薬学
D:衛生薬学
40題
薬学臨床
F:薬学臨床
30題
合計 100題 合計 110題 合計 100題

CBT基準点

現在の基準点は、正答率 60%以上(310 問中 186 問以上の正解)です。
なお、ゾーンごとの足切り点はありません
本試験でこの基準に達しない場合は再試験を受けることができます。

 

2.OSCE(Objective Structured Clinical Examination)について

OSCE概要

OSCEは、薬学生が実務実習を開始する前に技能及び態度が一定の基準に到達しているかを客観的に評価するための試験です。
以下の表に示した5つの領域についての実地試験または模擬患者が参画するシミュレーションテストが含まれます。

領域 試験の方法
1. 患者・来局者応対 模擬患者が参画するシミュレーションテスト
2. 薬剤の調製 実地試験
3. 調剤鑑査 実地試験
4. 無菌操作の実践 実地試験
5. 情報の提供 模擬患者が参画するシミュレーションテスト

OSCEの課題

OSCEの課題項目は、薬学生が医療現場で参加型実務実習を実施する上で、実務実習開始前に技能・態度の修得度の確認が必須であるものです。
原則として、各領域に準備された複数の課題から無作為に抽出され、1名の受験生あたり、5領域から6課題が出題されます(※)。
※)「薬剤の調製」の領域には調剤に関する多くの項目が含まれており、基本的な調剤技能の修得度を確実に評価するために、計量調剤(散剤、水剤、軟膏剤)や計数調剤から2つの課題を実施する。

1課題の試験時間は閲覧時間1〜2分、実技時間5分です。なお、同じ大学の受験生には同じ課題が出題されます。

領域 課題項目 実施課題数
1. 患者・来局者応対 ・薬局での患者応対
・病棟での初回面談
・来局者応対
・在宅での薬学的管理
1課題
2. 薬剤の調製 ・計量調剤(散剤)
・計量調剤(水剤)
・計量調剤(軟膏剤)
・計数調剤
2課題
3. 調剤監査 ・調剤薬監査
・持参薬チェック
1課題
4. 無菌操作の実践 ・手洗いと手袋の着脱
・手指の消毒と手袋・ガウンの着脱
・注射剤混合
1課題
5. 情報の提供 ・薬局での薬剤交付
・病棟での服薬指導
・一般用医薬品の情報提供
・疑義照会
・医療従事者への情報提供
1課題

OSCEの評価と基準点

OSCEの評価は課題ごとに行われ、当該大学・学部の教員、他薬科大学・薬学部の教員、病院・薬局の薬剤師から構成された2名の評価者が行います。
評価方法には「細目評価」と「概略評価」があり、「細目評価」で評価者2名の平均点が70%以上、かつ「概略評価」で評価者2名の合計点が5以上を基準点とします。

評価方法 基準点
細目評価 20前後の項目からなるチェックリスト形式で、「はい(良い)」あるいは「いいえ(良くない)」で評価する 評価者2名の平均点が70%以上
略評価 全体の流れや円滑さなどを、6段階(1~6点)で評価する 評価者2名の合計点が5以上

OSCEに合格するためには全6課題の基準を満たす必要があります。
OSCEの再試験は、基準点に到達しなかった課題のみを対象として、その領域の類型課題により実施されます。

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